2007年03月30日

●64テラFLOPSのMDGRAPE-3が来週サービス開始に

・理化学研究所(理研)のゲノム科学総合研究センターの泰地真弘人(たいち まこと)氏がチームリーダーとなって開発に成功したMDGRAPE-3のシステムが4月2日からサービス開始というニュースが理研から3月27日に発表されていました。

・このシステムは、16ユニットのMDGRAPE-3から構成されています。1ユニットの理論ピーク性能は4テラFLOPS(TFLOPS)のため、全体で64TFLOPSのピーク性能を持つ分子動力学シミュレーション専用計算機ということです。1ユニットにはMDGRAPE-3チップが24個入っています。

・一緒に掲載されている写真を見ると1ユニットが42Uのラック一個に格納されているようにみえます。実物は4月21日(土)の理研 和光研究所一般公開で見学できるようです。

・アメリカでは統計データを見るかぎり、創薬などライフサイエンス分野に圧倒的なR&D投資が振り向けられています。そのためかハイエンドHPCシステムではライフサイエンスを利用目的のトップに持ってくるケースが一般的です。その成果がまだ顕在化していないだけに、ある日突然画期的な内容が発表されるという可能性もあります。

・日本はライフサイエンス分野へのハイエンドHPCの活用という面ではAIST CBRCのBlue Proteinシステム(理論ピーク性能23TFLOPS)による研究同グリッド研究センター(理論ピーク性能15TFLOPS)による研究などまだまだ限られています。これに今回サービスが始まるMDGRAPE-3を利用したアプリケーションによる研究成果が加わり、遅れ気味のライフサイエンス分野においてHPCの価値が高まっていくことを個人的には期待しています。

言い古されていますが、PCもスーパーコンピューターもアプリケーションのための道具といえば道具。コンピューター投資に見合う成果を引き出すにはアプリケーション面(やっぱり人材か)への投資が必要です。たとえばASCIプログラム初期の1997年の予算では年間予算$121.6 millionのうちアプリケーションに$54.9 millionを要求しています。日本もこれがあたり前と思って戦略をたてなければ、本当の国際競争には勝てないのでは。


cheer_hpc at 13:28│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!ニュース 

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